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【武術】護身術について少し語ってみる件【思想】

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何者が語るの?

自分は、護身術・武術のインストラクターをやっている

指導者ではあるんだけど、武術指導だけで食っているタイプではない

普通の仕事をしつつ、たまに指導をする感じ

武術を生業にしてるようなガチの達人ではないので、そこはご容赦していただき、気楽に聞いてもらえたら嬉しい

ただ、武術の鍛錬・研究はけっこうしっかり目に学んできたので、それなりに役立つ内容ではあるはず

そう思いたい

護身術は役に立つ?

まず結論から

これは確実に役に立つ

それは次の点

  • 運動を通じて身体操作を円滑にする
  • 不自然を自然にすることで身を守る
  • 非日常を日常にすることで戦闘に耐える状態になる
  • 事前の準備を整えられる

これらのメリット・効果を護身術から得られるということ

ざっくり解説

あまり細かいと飽きるし、わからないのでサクッと解説

①思った通りの動きを再現できる身体が護身にはすべての基本となる

②戦闘時に必要な受け身・防御・攻撃の各動作は、元々は不自然な動き

 それを自然にしておくことで、考えなくてもオートで必要な動作へと移れる

③戦闘するという、普段は起きない状況を想定することで心身の動揺を抑えられる

④スタートダッシュを人よりも早く切れる

以上がザックリとしたメリットの解説

完璧にわからなくてもOK

それで、護身術って?

武道・格闘技・武術・護身術・・・

色々あるけど、どう違うのか分からない

護身術ってなに?ってなることと思う

安心してほしい

なるべく簡単に説明するので、怖がらずに聞いてほしい

護身術の目的は、

無事に家に帰ること!

これで大方合ってると思う

安全・安心・幸せに生きる

護身術っていうのは、「術」ってあるけど、各種の技が肝じゃないんだ

どちらかというと、その技を使うことにこだわることはかえって危険なんだ

主張が少し矛盾しているようだけど、そうでもない

護身術の肝・本質は技にはない

繰り返し繰り返し鍛錬して、技と身体を磨く

そんな護身の術を、磨くだけ磨いて使わない

これが真骨頂なんだ

これを自分の師匠は「鞘の内」と言われていた

侍の刀

ちなみにかつての武士・侍たちはとてもよく鍛錬し刀を研いでいた

ひとたびその刀・技術を振るえば相手は無事では済まない

そんな戦闘技能を有する者たちが武士・侍だ

しかしその者らは滅多なことでは刀・技を振るいまくることは無い

やたら武術をひけらかすような奴は軽んじられるほどでもある

かの有名な志士、勝海舟も刀を振るうことを決してしない武士だった

しかし彼は弱かったのではない

直新陰流の免許皆伝であったという

ここである一つの思想が浮かび上がる

弱い犬ほど・・・

武とは「矛を止める・矛を持って歩む」という意味が込められている

強く鍛錬した人ほど、その武術を見せることがなくなる

それは決して弱くてなまくらな刀・技を持つ故ではない

いつでも斬れる・倒せるがそうしない

争わずに収める・相手にしないということを選んでいくという生き方なんだ

これは強くなればなるほど、そういった強さを使う局面から離れていくという

一見すると逆説的な現象へと入っていくことになる

強さとは

少し話が逸れた

護身術でいうところの強さとは何か

それは自分が幸せな人生を送るために、争わないことの追求とそれを実践する能力の高さなんだ

  • 危険な場には近づかない
  • 危険な奴に近づかない
  • 危険なものの存在を想定して備える
  • 危害を加えさせない

こういった技能に長じてくるのが強い人であるといえる

根柢の思想

護身術の思想はこんなところにあるといえる

敵に負けない為の技術を磨き、その技術を使わない

技を使わないで済むように鍛える

危険に耐えられる術を身に着け、危険に合わないようになっていく

危害を加える気を起こさせない

これこそが護身の奥義であると考える

最強の技とは

かつての合気柔術の先生

塩田剛三先生が弟子に最強の技を問われて、こう答えたという

「それは、自分を殺しにきた奴と友達になることさ」

武術を学ぶ者として、金言であると讃えたい

これが誰かの役にたてば嬉しい

また機会があれば格闘技等についても書いてみようと思う

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